匠会 作家紹介


『切れ味、日本一』
越後三条の刃物卸問屋で丁稚奉公をして流通や販売を学び、昭和33年に与板に戻り卸商として独立。爾来、一貫して与板打刃物のすぐれた品質を世間にアピールし、与板製品を数多く世に送り出してきた。
北海道から九州まで幅広い流通ネットワークを持ち、自社の「陣太鼓」ブランドは多くの宮大工職人に愛されている。
卸販売だけでなく、伝統の継承と職人の育成事業にも積極的に関わり、刃物業界の明日を支える。
鉋づくり一筋
鉋鍛冶の父忠治の跡取りとして昭和34年から本格的に鍛造を学ぶ。
平成3年二代目を継いで、鉋づくり一筋に現在に至る。特にこだわるのは、切れ味を左右する「火造り」の温度管理。正確な技術に裏打ちされた仕上げには定評がある。
与板の鍛造技術を次代に伝えるため、積極的に実演や教育活動に取り組む集団「村のかじや」の代表を務める。
使い手の側に立った本物志向
明治時代の「政次」から三代続く鑿の鍛冶職人。15歳でほかの弟子たちと共に仕事場に入り、父政吉にみっちり仕込まれる。
打刃物の伝統技術をあくまで守りながらも、使い手の側に立った手打ち仕上げによる彫刻刀造りに新境地を拓く。
専門家向けのオーダーメイド木彫鑿など、本物志向の刃物を求めて全国各地より問合せが絶えない。
幅広い製品を世に問う
大正の頃活躍した鑿鍛冶渡辺徳次から数えて「泰啓」三代目。
大工道具、彫刻刀、木彫鑿のほかアウトドア用品までと幅広い製品を世に問う。
中でも、楽器バイオリンに用いる特別仕様の鑿は、ドイツのバイオリン造りのマイスターに提供され、ヨーロッパにはない鍛造技術が高い評価を受けている。果樹や農作業など、多様なユーザーに応える製品造りが特長で実績が高い。